自民党鹿児島市議団 行政視察(盛岡市・函館市)報告

 

盛岡市102  【盛岡市】
1.日時:平成29年1月24日(火) 午前10時~11時30分
2.場所:盛岡市議会
3.調査項目:
「ライフデザイン支援事業」について
「もりおか子育て応援パスポート」について
(説明者)盛岡市保健福祉部子ども未来課
4.説明内容:
両事業を説明するに当たって、先ず課長から、盛岡市の人口、出生数、出生率、待機児童数、貧困に関し1人親家庭の数、虐待件数等の推移に関する説明があった。
・人口 平成12年 30万人
    平成27年 29万7千人
    15歳以下 13%
    15歳~65歳 62.6%
    65歳以上 24.9% 4分の1が高齢者
・出生数 平成16年 2,700人
     平成26年 2,400人
・出生率 平成16年 1.27
     平成26年 1.37
・待機児童数 平成28年 0人
       但し、希望しているところに入れていない子ども数は300人
・1人親家庭 平成12年 1,890世帯
       平成27年 2,356世帯
・児童虐待件数 平成25年 120件
        平成27年 213件
        平成28年 増加傾向
また、平成29年度新事業として
①子育て世代包括支援センターを設置し、妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援をする
②子ども未来基金の設置 1億円
NPO、企業、民間の子育て事業に補助する
寄付金も集める
③平成29年度 子ども未来部を新設することが説明された。

(1)ライフデザイン支援事業について
盛岡市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン・総合戦略の中で、地域少子化対策重点推進交付金(10/10)を活用して事業実施。予算200万円。
1、目的 2、事業概要 3、予算 4、実施方法 5、実施状況と今後の課題については別紙の通り
・若者世代が、結婚や家庭を持つことに対する前向きな価値観を持つことや、自身のライフプランを構築するために必要な結婚・妊娠・出産に関する知識を得ることを目的として、若者向け、親向けの講座の実施、ワークショップを開催する。
・課題にある通り、参加者の満足度は高い一方、予定していた通りの参加が得られない状況がある。学生、若者が参加しやすい時期・場所・告知方法の工夫が必要。大学内で実施するとか授業の中に取り入れて講師を派遣する方法等もあるのではないか。
・保護者を対象にするのは、親子で結婚観が違うので、現在の若者の価値観を知ってもらうために親を対象にした講習会を開催することにした。
・企業の中にも広げていきたいが、中小企業にはなかなか受け入れてもらえない。中小企業にとってはメリットがないとの意識が強い。
・ライフデザイン事業の他に、交付金を活用した結婚の希望にこたえる事業として、「結婚支援人材養成事業」を実施する。
・おせっかいさん…町内会の会長や民生委員等28名
         年3回講習会を開催
・婚活などに積極的に行けない人を対象にお世話をする人材を育成する事業
・婚活は民間にまかせる

(2)もりおか子育て応援パスポート(通称「もりパス」)について
1、目的 2、経過 3、事業概要 4、今後の課題については別紙の通り。
・平成20年6月に事業開始し平成23年6月モバイルサイトを開設した理由については、平成21年アンケートを実施したところ、75%が利用していないことがわかり、利便性の向上を図るため実施した。
・カードとモバイルの申し込み割合は半々。
・モバイル申し込みの際の住民票の確認の方法は、名前で住民基本台帳を調べることの同意をあらかじめ得ておいて、担当課の方で、確認後、携帯電話へ発行完了のお知らせ。
・もりパスについては、平成28年4月から全国共通で使えるようになった「子育て支援パスポート」とは違い、盛岡市単独の事業である。
・今後の課題として、協賛企業の拡充があるが、現状は盛岡市中心部に集中している。
・27年企業へのアンケートでは、お客さんの数が具体的に増えたかどうかはわからないが、子育てを応援しているというイメージアップにはつながった。
・今後の課題として挙げられた、スマートフォンへの対応(地図とのリンク、マーケティングへの活用等)は大変興味深い。

5.所感
人口減少時代に対応するための「まち・ひと・しごと創生人口ビジョン総合戦略」を掲げ、どこの自治体においても、交付金を活用し、事業を展開している。
ライフデザイン支援事業については、鹿児島市においても同様の事業を昨年実施している。概ね好評であったとお聞きしている。
対象者については、盛岡市が高校生や保護者向けにも実施することは参考になった。特に、結婚観の違う親子が同様の講座を聞くことで、親子ライフプランを考える環境を醸成することにつながるのではないだろうか。
企業展開については、両市とも重要性をかんじているものの、当の企業、特に中小企業経営者に如何に重要性やメリットを伝えるかが今後の課題である。
子育て支援パスポートについては、盛岡市独自でモバイルサイトを活用しているところが先駆的である。
住民票の確認の方法や、カードとモバイルサイトの比率が半々である状況等、また、今後の課題として挙げられた、スマートフォンへの対応で地図とのリンクやマーケティングへの活用を図ること等を考慮すると、利便性の向上という観点から、本市でも導入できないか検討の余地があるものと思料する。

文責:古江尚子

 

【函館市】
1.日時:平成29年1月25日(10:00~11:30)函館市01
2.場所:函館市役所・ふらっとDaimon
3.調査項目:
「北海道新幹線開業に伴うまちづくり」について
(説明者)函館市企画部計画推進室政策推進課函館市新幹線対策室
「ふらっとDaimon」について(現地視察)
(説明者)「ふらっとDaimon」マネージャー 
     函館市保健福祉部地域福祉課
        
平成28年3月26日に開業した「北海道新幹線の開業に伴う函館市の取組み」について、本市の今後の観光客誘致に更なる取組みが必要との観点から、調査・研修を致しました。また、高齢者などの交流や憩いの場のほか、福祉ボランティア活動スペースや福祉ショップ、高齢者の生涯学習の場など、誰もが気軽に訪れることが出来る場の提供がなされている、「ふらっとDaimon」の現地視察を致しました。

(研修内容)「北海道新幹線の開業に伴う函館市の取組み」
 28年度においては、北海道新幹線開業後記念イベントを数多く開催し、新幹線を利用した誘客の促進をするなど、交流人口の拡大を図っている。主なるイベントとして、「はこだてグルメガーデン」…来場者約98,000人、「函館まちごちフェア」…参加店舗約100店舗   などを、28年7月~9月にかけて実施し、開業PRに努めている。また、28年6月26日には北海道新幹線の開業を記念して、従来のハーフマラソンの大会に、フルマラソンが新設されている。参加者も昨年までの2倍近い参加者となって、今後の大会が期待されるとのことである。さらには、東北6県を代表するお祭りが一堂に会し、郷土芸能・山車の披露、パレードを実施するなど、広域連携を図っている。
 広域連携においては、青函圏観光都市会議(青森市、弘前市、八戸市、函館市)、青函圏・みなみ北海道連絡会議(渡島,檜山、胆振、日高,後志、青森県の10市36町1村・函館江商公会議所・函館国際観光コンベンション協会)、函館・登別・札幌広域観光連携などの、新たな周遊促進策の創出や共同観光プロモーションなど、観光流動の拡大・創造を目指した広域連携事業を実施している。
 また、まちづくりについては中心市街地活性化に関する取組みとして、函館駅前市街地再開発事業や函館本町地区建築物等整備事業などによる、まちづくりが着実に実施されているところである。函館駅前市有地等整備事業においては、民間事業者の公募による土地活用などで、新たなにぎわいの創出を図っている。

(所 感)
 現時点における、新幹線効果は確実に表れているようである。詳細については、別添資料のとおりであるが、JRは当初新幹線利用者を一日当たり約5,000人と見込んでいたが、12月末では約7.100人の利用客があるとのこと。ホテルの宿泊者も急増しており、新たなホテルの開業等も見られる。
 函館空港の国際線による観光誘客にも期待が持てるところである。特に、函館~台湾便があり、今回の研修でもその実態を目の当たりにして、驚きを感じるところであった。観光立国日本の先陣を切っているような情景が垣間見られたところである。鹿児島県においても、アジアを中心とする国際便の誘致を積極的に図る必要があることを再認識したところでもある。
 2030年には、新幹線が札幌まで延伸される計画であるが、函館市は今後における対策をどのように考えているのか、お聞きしたところ「札幌までの延伸は、大きなメリットとなる」という回答に一瞬驚きを感じたところであったが、その説明を受けて十分に理解をしたところである。函館から札幌まで新幹線で約1時間で往来できる。札幌に来た観光客をインバウンドできることになるから、メリットは大きいという事である。
 函館には数多くの観光資源があり、これからの観光振興が着実に促進されるものと実感したところである。また、広域連携についても道内は勿論のこと、青森県との連携を図りながら、北海道新幹線による経済効果を最大限享受できる体制が整っていると、感じたところでもある。本市においても、それぞれに広域連携を図っているところではあるが、さらなる広域体制作りが必要ではないかと、感じたところでもある。

(研修内容)「ふらっとDaimon」函館市02
 「フラット」の意味は、高齢者など誰もが気軽に「ふらっと」出かけることが出来る場所、高齢者以外の障がい者なども利用できる格差や障壁がない場所、という事である。
 デパートの一部フロア(面積:約530㎡)を借り上げ、カフェ・福祉ショップ・多目的フロアなどが整備され、多くの利用者がなされているとのことであった。運営は、受託事業者と5年間の契約でなされているとのことである。

(所 感)函館市03
 多目的フロアにおける健康体操や創作活動、高齢者大学の開校などで、認知症の改善や高齢者の学ぶ機会の提供など、多くの市民が利活用しているようである。高齢者と障がい者の交流、福祉ボランティアによる相談など、多種多様の取組みがなされているところに興味を持ったところである。本市においては、それぞれに施設は整備されているが、高齢者と障がい者が交流する場という点からは、参考にするところがあると感じたところである。

文責:堀 純則函館市04