自民党鹿児島市議団行政視察(鯖江市・岐阜市)報告

 

1.鯖江市

 調査日程:平成25年5月23日 午前10時~11時50分

 調査場所:鯖江市役所(議会第4委員会室)

 説明担当課:総務部防災危機管理課

        防災危機管理課長

       防災危機管理課参事

 

鯖江市行政視察 (1)空き家等の適正管理に関する条例について

 鯖江市には、平成23年の調査で500戸を超える空き家が存在し、周辺の生活環境に影響を及ぼす恐れがあることから、空き家等の所有者等の責務を明らかにし、管理不全な空き家等の適正な管理を促すために市が行う措置等について定める条例を制定することとした。

 この条例は平成24年12月28日制定され、平成25年7月1日に施行となっている。

 住民への周知以降にあっては、様々な問い合わせがきているが、自主的に取り壊しがなされた事例も出てきているとのことであった。

 市としては今後の取組みとし、補助制度や土地の減免制度等についても検討する必要性があるとの見解であった。

 (所感)
  鯖江市にあっても他都市の事案を検討しながら、条例制定がなされていることから、本年7月1日の施行以降における課題が何であるのか等を見極める必要があり、我が会派としても今後における情報収集を行うこととしたところである。

 

避難所マニュアル (2)災害時サポートガイドブック・避難所運営マニュアルについて

  鯖江市は、平成16年の福井豪雨での河川氾濫により大きな災害を受けたところであった。このことからハザードマップを作成し、住民への災害に対する意識の向上を図ってきたところである。

  しかしながら、近年多発する大規模な自然災害に対し、市民が自らの判断で行動できるような「どの情報をもとにいつ逃げるのか(逃げ時)」、「どう安全にどの道で逃げるのか(逃げ道)」、「どこへ逃げるのか(逃げどころ)」を明確にした「災害時サポートガイドブック」と、災害時に速やかに避難所を開設し運営できるようにするため「避難所管理・運営マニュアル」を策定している。

  特に、地区ごとの「逃げ道」と、公的な避難所の他に一時退避可能な協力事業所も合わせて「逃げ所」を明記したガイドブックには、市民と一体となった安心への取組みである。

  鯖江市10地区の状況に応じたガイドブックであり、それぞれの地区における浸水想定区域、土砂災害危険区域、自身の地域危険度や避難方向・避難場所を表示し、自らの判断(逃げ時、逃げ道、逃げ所)で早めの行動・早目の避難を基本としている。災害時サポートガイドブックは、「常に持ち出せる所に大切に保管」を呼びかけ、各自主防災組織での訓練時には、各自持参で参加するという徹底ぶりである。

  避難所管理・運営マニュアルは、避難所82か所の施設環境に応じた電気設備・水道等や体育館の区画割配置、近隣サポート施設やグラウンドの仮設住宅レイアウトまで表記したものである。

 (所感)
  過去の災害や福井豪雨の経験から、災害に対する公的な安全対策には限界があり、公的災害情報が一律的に伝わりにくい等の課題が散見されたところから、公的避難指示を待つまでもなく、自ら状況を判断して非難する自主避難が重要との観点から、災害時サポートガイドブック作成に至っている。

  本市においても、ハザードマップは作成されているものの、災害に対する住民意識の向上が図られているのだろうかと、考えるところである。

  この件に関する情報を、本市危機管理課にも提供をするとともに、当局の研修の必要性についても提起を致したい。

 

 

岐阜市行政視察岐阜県岐阜市
1、調査項目
  スマートウエルネスぎふ
2、日時・場所
  平成25年5月24日午前10時~11時 岐阜市役所
3、説明者
  健康部 医療・健康政策推進審議官 
  スマートウエルネス推進課スマートウエルネス推進係係長
4、説明内容
  (1)コンセプト
   暮らすうちに健康になれるまち。
   健康で元気な高齢者が、生涯、役割を持ち地域に貢献できる社会。  
  (2)推進体制・保健事業計画・概要
  (3)環境整備(ハード)
   ①歩く
    長良川プロムナード、川原町通り集計整備
   ②自転車利用環境整備
    レンタサイクル、自転車散策マップの作成
   ③公共交通ネットワークの確立
    コミュニティバス現在13地区で運行、順次拡大。
    岐阜大学=岐阜駅間学生の積み残しがないよう、連結バスを運行。
  (4)きっかけづくり(ソフト)
   ①地域活動(マップ作成・ウオーキング)
   ②清流マラソン
    岐阜出身の高橋尚子を招いてのマラソン。参加者、応援合せて11万人
   ③ツーデーウオーク
    北海道から九州まで、1541人が参加。
   ④健幸ウオーク
  (5)知る・評価
   ①岐阜市柳ケ瀬健康ステイション
   ②ICT利活用広域連携事業
    健康教室開始月と3か月後では、4,4歳の若返りが認められた。
  (6)まとめ
    23年実施したアンケート調査では、健康への関心なしと答えた人が33%であった。約3割の無関心層への対応が今後の課題である。
5、所 感
  医療・健康立市を中心にまちづくりを進めていく計画である。
 背景には、高齢化率が2040年には35.4%、現在より11.4%上昇、生産年齢人口は、18.4万人で7.4万人減となり、社会保障費が大幅に増加、経済が停滞することが予想され、今から備えが必要と考え、暮らすことで健康(幸)になるまち、車依存社会から歩きたくなるまちへ移行させるまちぐるみの医療・健康立市の推進を図ることを市長がマニフェストに掲げことによる。
  しかし健康推進部局だけでは、参加する人はいつも同じ顔ぶれで限界。生活習慣を変えるにはまちづくりからと平成21年、スマートウエルネスシティ(10市)に参加し、共同宣言を行い、平成23年「建幸長寿社会を創造するスマートウエルネスシティ総合特区」の指定申請を行った。
 社会保障費・医療費の増加は本市においても、同様の重要な課題である。
本年、新健康増進計画を策定したところであるが、いい計画をつくっても市民が参加しなければ意味がない。
 岐阜市においては、きっかけづくりとして地域と一体の住民参加型の健康づくりが功を奏しているようである。
一つは、全市50小学校区でのウオーキングマップづくり。自治会の代表など地域の住民とともに、地域ごとのお奨めマップを作成し、平成24年度は39地区でウオーキンググループが活動している。本市も以前、小学校区毎にマップを作製したが活用されているようではない。実際に活用できるマップを作り直す必要があるのではないでしょうか。
もう一つは、運動習慣のない人のきっかけづくり。
市民健康まつりと岐阜市農業まつりを同日開催。普段歩きに興味のない人もイベントへの参加で、参加者11,000人。
 インフラ整備と同様、きっかけづくりが大変重要である。関係課が横の連携を密にとり、市民を巻き込む仕掛けが必要であると感じた。
最後に、健康を中心に進めるまちづくりが社会保障費や医療費の抑制にどれ程の効果をもたらすものか、今後の成果に期待したい、非常に興味深い取り組みである。

 

 

岐阜駅視察1、調査項目
  岐阜駅北口駅前広場整備
2、日時・場所
  平成25年5月24日午前11時~11時30分 岐阜市役所で説明
  11時30分~12時  岐阜駅北口に移動し現地で説明
3、説明者
  都市建設部 駅周辺事業推進課長
  仝上      建設・管理係長
4、説明内容
  (1)沿革
   平成11年 JR高架事業完成
   平成21年 岐阜駅北口広場完成
   平成22年 「杜のミスト」完成
   平成24年 岐阜スカイウイング37完成
 岐阜駅視察 (2)整備方針
   ①交通結節機能の強化
   ②「にぎわい空間」の強化
   ③安心・安全の駅前広場
   ④杜の駅
   ⑤岐阜らしさを表現したデザイン
   ⑥環境機能の強化
  (3)デザイン・コンセプト
   岐阜和傘をモチーフとした大屋根
   鵜飼船をモチーフとしたベンチ(デザインしたのは説明者 建設管理係長)
   市民との協働による杜の整備
  (4)整備内容
   駅前広場面積 約26,500㎡(旧駅前広場面積約17,600㎡)
   総事業費   約105億円
   事業主体   岐阜市
   主要施設   資料参照
5、所 感
  広場面積約26,500㎡と全国一の広さを誇る駅前広場整備である。参考にしたいと考えた本市鹿児島駅の大規模空閑地は25000㎡。杜には、薄墨桜等金華山や県内に自生する樹種を植栽し、せせらぎを作り、緑豊かで環境に配慮し整備されている。広場の各施設デザインには、岐阜の自然、歴史、伝統文化をモチーフとして取り入れ、非常に落ち着いた印象を与えていた。
 特に、駅前の緑は癒しと安らぎを与える効果があると感じた。
  しかし、年間の緑の維持費は1000万円で、少々高くついているとの説明であった。広場では、大なり小なり、二日に1度は何らか利用されている。
 どういうコンセプトで広場を整備するのか、大事なことであるが、杜の構想は、環境都市を目指す本市にとっては、方向性としては悪くないし、伝統文化を活かした整備は、本市も多いに参考にすべきと感じた。
  また、駅と広場を結ぶ動線の確保がやはり大切であると感じた。更に広さを確保するためにも、桜島の眺望を確保するためにも鹿児島中央駅にもない歩行者用デッキが作れないものだろうか。